チューブ


作詞/やまなか たつや
作曲/やまなか たつや
一人は嫌いじゃない
チューブを見つめながら
自分に確かめる
あなたが帰った後

もう一度歌えたら
キスしてあげられたら
あなたにそう想う
胸の奥がかゆい

古びれた傷も 今日の温もりも
全部あなたにぶつけたい そして素直に笑いたい
悍ましくも見えるこのチューブから 自由になってあなたに溺れたい
あなたに溺れたい


花束色とりどり
文字だらけの手紙
窓から差す光と
じっとりと汗ばむ背

本当は泣きじゃくり
ぐずぐずしてもいい
あなたは気付いてる
何も言わなくていい

あたたかい冬は これが初めてだよ
二人くよくよしたくない せめて指先を重ねて
悲しみに暮れる日々を超えて はかなくて頼りない明日へ
頼りない明日へ


あなたに感謝してる
気色悪い非常灯
見上げればシャンデリア
夜中の病室で

もう一度抱きしめて
ほしくもなるけれど
あなたはそうしてる
実は包まれてる

優しさに気付く わたし不自由じゃない
この身哀れみたくはない 落ちた雫はほころびに
憎らしくも見えたこのチューブは 細長いわたしたちの絆
わたしたちの絆

あたたかい冬は これが初めてだよ
一人より二人がいい 久しぶりに照れ笑い
悲しみに暮れる日があっても はかなくも美しい明日へ
わたし支える管
細く長い絆
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