解説
曲調はバラードですが、パンクのようなメッセージを込めています。
自由主義は自由をもたらしうるかという挑戦的な問いかけでもあります。
歌い出しと大サビの部分とでは、主人公の考えが180度変わっていますね。
「一人は嫌いじゃない」と言っていた主人公が、「一人より二人がいい」と言えるようになるまで、どれくらいの時間がかかったのでしょう。
高校3年の夏、進路について悩んでいた自分が悪あがきした結果導き出した答えを歌にしました。
幸せか不幸せかを左右するのは、選択肢の多さではなく主体的に生きているという実感を持っているかどうかだ、と気付いたのです。
そのイメージを具象化し、歌にしたのが、この
『チューブ』
です。
でも、最近自分でもよく分からなくなってきました。
この主人公は本当に幸福なのだろうか。それともただの強がりなんだろうか。心からの満足を歌っているのだろうか、それともただの理想論なのだろうか。
作者がその答えを見失ってしまうのですから、相当にややこしい曲です。
きっと確信というのは、大きくなったり小さくなったりしながら成熟していくものなのでしょう。
一度大サビの部分の歌詞の心境に到達した主人公も、やがてはいつか1番の歌詞の心境に戻り、2番、3番を経て大サビの歌詞を再びかみ締めて、やはりまた1番に逆戻りし……。
きっと、そんなことを繰り返しながら、前向きな思考と後ろ向き名思考を振り子のように行き来しながら、この歌の主人公はこれからも生きていくんだろうし、僕もまたそうだと思います。
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